融資と日本政策金融公庫のお話【第22話】信用保証協会って何？

融資と日本政策金融公庫のお話
【第22話】信用保証協会って何？

最終更新日：2023年11月3日

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田原先生
今回は、「信用保証協会」について説明します。

太郎さん
日本政策金融公庫（以下、『公庫』と呼びます）でお金を借りる時は、信用保証協会を通さなくても良くて、公庫以外からお金を借りるときは、信用保証協会を通さなければならないと聞いたのですが、何が違うのか教えてもらえますか？

田原先生
太郎さんの言うとおりで、公庫からお金を借りる場合は、信用保証協会を通す必要がありません。
しかし、公庫以外の信用金庫や地方銀行などの金融機関は、原則として信用保証協会を通します。
公庫以外の金融機関でも信用保証協会を通さない「プロパー融資」というものがあるのですが、初めて融資を受ける方は基本利用できないので、「プロパー融資」についての説明は割愛します。

太郎さん
公庫以外の金融機関でも信用保証協会を通す時と、通さない場合もあるのですね。

田原先生
基本的には、信用保証協会を通すことになりますので、信用保証協会についてご説明します。
信用保証協会とは、個人事業主や中小企業の方々が金融機関から融資を受ける際に、保証人となって少しでも融資を受けやすくなるようサポートしてくれる公的機関です。

太郎さん
なんで公庫は、信用保証協会をつけないのに、公庫以外の金融機関は基本的に信用保証協会を通さなければならないのですか？

田原先生
簡単にイメージしやすいように説明すると、公庫は、政府が運営しているため、国が守ってくれます、しかし、民間の金融機関は、もし、貸した方が倒産し、お金を返してくれなくなったら、国は守ってくれません。国の代わりに金融機関を守ってあげる公的機関が信用保証協会です。
お金を貸した民間の金融機関は、個人事業主や中小企業が返済不能になっても信用保証協会が代わりに返済してくれるのです。

太郎さん
政府が運営している公庫は、国が守ってくれる
民間が運営している公庫以外の金融機関は、信用保証協会が守ってくれる
というイメージですね！

田原先生
その通りです。
公庫以外の金融機関も信用保証協会が守ってくれるので、開業したばかりで実績がない個人事業主や、法人にも融資することができるのです。

太郎さん
信用保証協会って大切な組織なんですね！
信用保証協会は、どこからお金を集めて、返済不能となった場合に備えているのですか？

田原先生
信用保証協会を利用する場合には、お金を借りる際に、一括で信用保証料を払わなければなりません。
例を使って説明すると、1,000万円借りられることが決まった場合に、50万円の信用保証料を差し引いた残額の950万円が入金されるイメージです。
（※50万円の保証料は、暫定の数字ですので、性格に計算したい方は、下記サイトをご覧ください。
http://www.cgc-tokyo.or.jp/business/guarantee_fee/system.html）
つまり、信用保証協会は、融資が決まると一定の金額を一括で徴収しますので、そのお金を財源にして、万が一返済が滞った場合には、借金の肩代わりをしております。

太郎さん
肩代わりしてくれた借金は、返済しなくてよくなるのですか？

田原先生
信用保証協会は、取り立て業務も行います。つまり、一旦民間の金融機関にお金を払い、その払った金額を事業主から取り立てます。

太郎さん
信用保証協会が重要な役割を果たしているのですね。

田原先生
その通りです。
信用保証協会があるから、民間の金融機関がお金を貸しやすい！
このようなイメージをもっておいてください。

太郎さん
民間の金融機関がお金を貸すと、信用保証協会にリスクが生じますよね？信用保証協会とも面談するのでしょうか？

田原先生
その通りです。
公庫では、信用保証協会が登場しないので、公庫の担当者と面談するだけで、後は融資の結果を待つだけですが、民間の金融機関からお金を借りる場合には、民間の金融機関と信用保証協会の両者と面談する必要があります。
そのため、公庫に比べるとお金を借りるまでに時間がかかります。

太郎さん
どれくらい借りる時間に差がでますか？

田原先生
ケースバイケースですが、約1ヶ月、公庫の方が早く借りられることが多いですね。

太郎さん
そんなに違うんですね。公庫で借りようと思いますが、念のため、民間の金融機関の融資の仕組みをもう少し詳しく教えてもらえますか？

田原先生
はい。
民間の金融機関の融資の仕組みは次回（第23話）でご紹介致します。

(第23話へつづく)

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