最終更新日:2023年11月10日
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カフェ経営に憧れる人も多いでしょう。しかし、カフェ経営は現実的に考えてどれくらいの年収が見込めるのでしょうか?いかに憧れの職業といっても、憧れだけでは食べていけません。生活していくにはある程度の年収が必要です。今回は、カフェを経営した場合の年収や、カフェ経営を成功させるための工夫について紹介します。
喫茶店とカフェの違いは、メニューの内容と開店手続きにあります。
まず喫茶店ですが、これはコーヒーなどのドリンクをメインに提供する、食事などは軽食のみ認められている店です。カフェは、ドリンクのみならず、フードの提供も自由に行える店になります。
開店時に必要な届け出が喫茶店とは異なります。喫茶店の場合が喫茶店営業許可、カフェの場合が飲食店営業許可です。
つまり、営業許可の種類が違います。この2つの営業許可の場合、喫茶店営業許可のほうが取りやすいです。しかし、喫茶店営業許可では、単純な加熱以外の調理全般とアルコールの提供ができません。
喫茶店がコーヒーなどの飲み物や菓子・果物などの軽食しか提供できない理由がこれです。一方、飲食店営業許可では、調理全般・アルコールの提供ができます。いわゆるカフェ飯や、アルコールを含んだ飲み物などをカフェが提供できるのはこのためです。
ただし、これらの営業許可と店名には特に決まりはありません。喫茶店営業許可だけしかとっていなくても「カフェ」と名乗ることはできますし、逆も然りです。
また、飲食店営業許可をとっていてもアルコールや食事を提供する義務もありません。したがって、喫茶店のようなメニューで名乗りも喫茶店でありながら、実は飲食店営業許可をとっているカフェということもありえるのです。
このため、喫茶店営業許可と飲食店営業許可のどちらを取るかは、どのようなメニューを提供したいかで決めるといいでしょう。とはいえ、メニューに幅を持たせることができるのでおすすめは飲食店営業許可です。
飲食店営業許可と喫茶店営業許可は、その地域を管轄する保健所の審査を受けることで得られる許認可権になります。保健所の審査は自治体によって必要書類・手数料などが違いますので、開店を考えている地域の自治体が定める必要事項を確認しておきましょう。
ちなみに、営業許可を得ずに営業を始めたり、許可の更新をしなかったり、放置したりした場合、2年以下の懲役または200万円以下の罰金になります。
なお、開業までの主な流れは、開業計画・保健所への事前相談・申請書類の準備、作成、申請・(開店予定の)施設の検査・営業許可書の交付・営業の開始です。
喫茶店の年収は、黒字の場合200万円から300万円程度です。カフェはメニューにもよりますが、個人経営の場合、200万円から500万円程度が平均になります。
人気店であれば1日に数百人ほどの集客も見込めますが、場合によっては1日に数十人程度の集客に留まることもありえるでしょう。どちらにせよ、黒字であれば年間200万円程度の収入は見込めるということになります。
しかし、200万円では店の経営と自分の生活の両方を支えるのはぎりぎりになってしまうので、やはりもう少し黒字率は高めたいところです。
当然ですが、喫茶店・カフェの収入はお客をどれだけ集められるかで決定します。メニュー以外に内装・立地・サービスなどにも気を使って、なるべく集客できるよう工夫を凝らしましょう。
経営の実情を見ると、個人で経営するカフェの現実は意外と厳しいことがわかります。たとえば、コーヒーは1杯500円程度に設定し、さらに集客がなければ利益は見込めません。
また、会社を辞めてカフェ経営を始めた人の場合、年収が少なくなってしまうことも少なくないのです。この場合「カフェ経営が夢だから多少生活が苦しくなっても構わない」という人には向いていると言えるでしょう。
さらに、大手チェーンが運営するカフェがある地域だと、当然ながら経営はより厳しくなります。やはり、お客は個人経営の店より大手チェーンのほうへ集まりやすいのです。
そのため、個人経営の店と大手チェーンが同じ地域にあれば、どうしても後者へお客が流れてしまいます。この対策としては、大手チェーンが店を出している地域を避けるか、メニューの内容がかぶらないよう工夫を凝らすといった方法が考えられるでしょう。
または、大手チェーンでは提供していないようなサービスを考案するのもありです。しかし、これは簡単なことではないので、地域がかぶらないように気をつけることが一番の対策と言えます。
ただし、経営が厳しくなる要素は残念ながらほかにもたくさんあります。たとえば、エクスプレッソマシンが壊れるかもしれませんし、自分が体調を崩すこともあるでしょう。そうなれば、マシンや自分の体がなおるまでのあいだの収入はなくなってしまいます。
つまり、カフェ経営の場合「これならぎりぎり何とかやっていける」というレベルの収入では行き詰ってしまう可能性が高いのです。カフェ経営で生活していくには余裕で暮らしていけるレベルの収入が必要になります。
また、カフェには季節要因があることも覚えておきましょう。たとえば、都会にある店なら帰省シーズンである夏場・正月はお客が減ります。観光地の店なら観光シーズン以外の集客はほとんど見込めません。
季節要因があるとはいえ、年間における売り上げが同じなら利益は変わらないと思われがちです。しかし、残念ながらそれも違います。たとえば、特定の季節のみ繁盛して、ほかの季節は閑古鳥が鳴いているといった場合も、カフェ経営は苦しくなるのです。
同じ年収でも、一時期にまとめて売り上げるのと、1年を通して安定した売り上げがあるのでは、後者のほうが成功と言えます。
これは、料理などの材料を仕入れても無駄になる時期が長いためです。オフシーズンは仕入れを減らすといった方法は、万が一突発的に大勢のお客がきたときに対応できなくなるため使えません。
結果、一時期のみの売り上げですべてを賄おうとする方法は損が大きくなります。そのため、カフェを経営するときは、総売上高よりも安定した売り上げを出すかを考えるほうが大切です。
カフェを人気店にするには、やはり大手チェーンではカバーできない部分のニーズを埋める工夫を凝らす必要があります。たとえば、オリジナルメニューの考案や、大手チェーンが取り扱っていないメニューを提供などが挙げられるでしょう。
うまくお客の好みと合致すれば、リピーターを獲得することができます。リピーターが増えるほど収入は安定するので、ここは最大限に気を使いましょう。
いかに「また来たい」と思ってもらえるかが人気店とそうでない店の分かれ目といっても過言ではありません。ただし、仮にのちのちリピーターが増える見込みがあっても、それまでの期間つまり初期の頃は儲けが出にくいことがほとんどです。
そのため、カフェ経営を始める際はそれを見越してしばらくのあいだは続けていける程度の貯蓄を用意しておくといいでしょう。
また、自分の店を人気店にするには、実際の人気店に足を運んで「なぜここが人気になったのか」をよく調べる必要があります。何事も情報収集なくして成功はありえません。
それはカフェ経営も同じです。カフェの人気を左右する要素として考えられる代表的なものは、メニュー(味)・内装・サービスなどでしょう。メニュー(味)は、個人の好みもあるので一概には言えませんが、これが人気の理由になる場合は主に2通りのパターンが考えられます。単純に味がおいしいか、見た目がかわいい・きれいで見ているだけで楽しいメニューかです。前者の理由は、料理人の腕と個人の好み次第なので具体的な対策はしづらいですが、後者は研究次第で工夫が可能となります。
内装は、その方向性によって来やすい客層が変わるのが特徴です。落ち着いた雰囲気なら大人からシニア層が多くなるでしょうし、明るい雰囲気のおしゃれな内装にすれば若い層が多くなることが予測できます。立地から、どのような人が多く店の前を通るかを考えて、内装の方向性を決めるといいかもしれません。
サービスに関しては、人気店・大手チェーンがどのようなサービスを提供しているかをまず研究しましょう。そして、そのサービスがお客のどんなニーズを満たしているかを考えます。
そこからお客のニーズがわかったら、自分も別の方向からそのニーズを満たす方法を考案しましょう。別の方向からというのは、同じようなサービスだと二番煎じになってしまううえに、同じものであればやはり大手チェーンへお客は流れやすいからです。あくまで「自分の店だけでしか体験できない魅力」を目指すといいでしょう。
カフェ経営をする場合、フランチャイズに加盟するという方法もあります。フランチャイズとは、大手チェーンの看板を借りて店を営業する方法のことです。この場合、大手チェーンの経営ノウハウやメニュー・サービスなどをそのまま利用できるだけでなく、本部のバックアップを受けることもできます。
そのため、フランチャイズは経営がうまくいきやすいのが特徴です。独立に対して不安を持っている人は安心できる制度と言えるでしょう。
また、個人経営のカフェの現実は厳しいものがあると先述しましたが、フランチャイズを利用することで比較的ローリスクで経営をして利益を上げることができます。個人経営よりもフランチャイズのほうが儲かりやすいことは事実なので、カフェ経営をする場合はフランチャイズを選択肢に入れ、優先順位を高めにしておくといいでしょう。
ただし、フランチャイズに加盟する場合、覚えておきたいことがあります。フランチャイズの場合、大手チェーンの経営ノウハウを利用するため経営者はそのノウハウを知ることになるでしょう。
そうなると、経営ノウハウの流出を防ぐため、一度フランチャイズに加盟した人の同業内における独立が制限されることがあります。新規開業する経営者のなかには、最初はフランチャイズに加盟してサポートを受けながら店を経営し、慣れてきたころに独立するといったステップを目指す人もいます。
しかし、フランチャイズ本部によっては、このステップは踏めない可能性があるため、フランチャイズに加盟する際は契約内容をよく確認し、長期的に見て本当に自分に損がないかをよく検討する必要があるでしょう。
また、フランチャイズは大手チェーンの看板を借りることになるので、経営理念・ルールなどもその大手チェーンのものに準じることになります。
このため、たとえば「自分の店を持って自由に経営を」と考えている人にとっては少々息が詰まる経営になる可能性はあります。ただ、経営ノウハウを学び安定した収益を目指したい経営者にとっては、とても頼りになる仕組みですから、フランチャイズ加盟の選択肢は積極的に考えたいところです。
カフェ経営は、優雅だったりおしゃれだったりするイメージから憧れる人も多いでしょう。しかし、その現実はいささか厳しいものがあります。
当然ながら、カフェはお客が来なければ経営が破綻するので、それを避けるためには常に経営努力を続けなければいけません。カフェ経営は、お客のニーズをいかに埋められるかが分かれ目です。そして、ニーズというものはいつでも一定しているわけではありません。経営に必要な情報の更新を常に行い、集客力が落ちないよう細心の注意を払う必要があるでしょう。
自分で経営するのが不安ならフランチャイズという方法もあるので、選択肢はいくつもあります。さまざまなメリット・デメリットを吟味して、自分なりのやり方を見つけていきましょう。
カフェ経営者のなかには、店の経営のかたわらで副業をやっている人もいます。それだけカフェ経営で生活するのが厳しいという現実を表している反面、そうしてでもやりたい魅力がカフェ経営にあるとも言えるのです。ちなみに、副業には講師・カフェスペースを使ったイベント、セミナー・日雇いアルバイトなどがあります。
カフェ経営は、お店の華やかなイメージとは逆に地味で堅実な作業の積み重ねと言えるでしょう。しかし、自分の力で店を経営することのやりがいはひとしおです。カフェ経営の現実は厳しいものですが、成功すれば年収を大幅にアップさせることもできます。憧れのカフェ経営を成功させるため、必要な情報はどんどん吸収していきましょう。
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