コモディティ化

コモディティ化は商品の価値やブランドで選ぶのではなく、価格の安さを基準にして商品が購入されるようになる状態を指します。
つまり、商品を選ぶ際にブランドやメーカーは関係なく、どのメーカーの商品を購入しても同じであると顧客に捉えられてしまい、ブランド力やメーカーの個性が損なわれる状態です。
英語ではコモディティ化は「commoditization」と呼びます。

例えば最近では牛丼チェーン店が行った値下げ競争がコモディティ化を招いており、顧客はチェーン店で選ぶよりも価格で選ぶ傾向が強くなってきました。
値下げ競争が始まる前はブランドで牛丼チェーン店を選ぶ顧客も多くみられましたが、似たような商品が複数あるのであればできるだけ安い店に行こうという流れができてしまいます。
価格の安さだけで競うようになると、商品の品質が低下し、さらにブランド力が失われてしまいます。

家電製品にしても安い輸入品が増えてきたため、ブランドよりも価格が安い輸入品が選ばれる傾向が強くなっています。
顧客は好きなブランドやメーカーで製品を選ぶことが少なくなり、メーカーは安さで顧客獲得を目指すようになってしまいます。

フランチャイズにおいてはブランドというのはとても重要なマーケティングの要素ですが、価格の安さだけを重視してしまうとブランド力が損なわれてしまいます。
フランチャイズ本部は価格の安さだけで顧客に訴求するのではなく、他のブランドにはない価値や魅力で顧客を獲得するかが課題となっています。